「植物が萌芽し、草木が繁茂する。枝葉には重なるように蔦が巻き付く。 遠景から、眺めてみると壁のようにも見える。 見る方向が違うだけで、辺りが真っ暗になる。 その度に、自然の怖さを感じた。 若い時分、自然に惹かれて森へと向かった。 キジの住みかを見つけてみたり、在来種の亀を観察したりした。 何度となく訪れた場所であっても、木々の形や草花の色は鮮明で変化に富むものだった。 この作品は、部分的に枝葉のような形に成っています。 枝分かれするように全体像が現れる。 自然界にある動植物も様々な形があり、眺めてみると全体像が見えてくる。 この作品を見ながら、枝葉の色や木々の形を思い出しました。 既視感とは不思議なものです。水彩で描いた作品になります。」