この作品は、生命が内に宿す「息」を螺旋として描いたものである。 螺旋は始まりと終わりを持たず、静かに循環し続ける存在のかたちであり、 呼吸は目に見えないが、確かに生きている証として在り続ける。 カタツムリの殻に見られる螺旋は、防御や停滞ではなく、 内へと向かい、再び外へと開かれる生命の運動を象徴する。 速さではなく、確かな歩み。 強さではなく、持続する気配。 祈りや護符が「働きかける力」だとすれば、 この螺旋は「ただ在ることそのもの」の力である。 静かに息づく生命のリズムを、この一つの螺旋に託した。
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