作品
 
作品のタイトル

未崩の均衡

作品のタイトル(ふりがな)
みほうのきんこう
作者
作者(ふりがな)
ゆきひろ さとう
制作時期
2026年4月頃
作品種別
写真作品
使用画材
【OS】Mac,【ソフト】Adobe Photoshop
作品画像サイズ(縦)
3592
作品画像サイズ(横)
5398
作品画像解像度
72
タグ
現実,屋外,過去,現在,未来,春,夏,秋,冬,クリスマス,1月,2月,3月,4月,6月,7月,8月,9月,10月,11月,12月,水色,青,静物,建造物,暗い,どきどき,忙しい,びっくり,ホラー
作品の商用利用
 

見上げる青のなかに、ぽっかりと穿たれた空白がある。本来ならば強固に建物を支えているはずの太い柱が、途中で無残に断裂し、宙に浮いたまま止まっている。一見すると決定的な破壊の瞬間でありながら、同時に奇妙な静寂を保っている。完全に崩れ落ちるわけでもなく、かといって元に戻ることもできない。その「壊れたまま耐えている」不自然なバランスが、どうしても他人事とは思えず、気づけば私は通る度に何度もカメラのレンズを向けていた。この柱の姿は、私自身の内面そのものだ。社会の中で「平気な顔」をして自立を装いながらも、心の中の一本の柱はとうに折れ、かろうじて周囲の構造に引っかかることで形を保っている。いつ決定的な崩壊が訪れるか分からない恐怖と、それでもまだ持ちこたえているという、生への微かな執着。この写真は、単なる建築物の破損の記録ではない。崩壊の予感に怯えながらも、辛うじて踏みとどまり続けている、私たちの「いま」という瞬間を切り取った、静かな告白である。

アーティストプロフィール

Yukihiro Sato(1980)

北海道
精神疾患とアルコール依存性で身も心も壊れてしまった。大切なものもたくさん失ってしまった。しかし、写真を撮るという行為だけは、私の壊れていない部分として残った。