天の御国にいらっしゃる主神オモカミ様。オモカミ様にはワラワゴ様という沢山の子どもがいらっしゃいます。オモカミ様はワラワゴ様たちを心から愛し、ワラワゴ様たちもオモカミ様を愛しております。「ねね、あちゃ。きいきゃ (ねえ、おかあさん。きいてきいて) 」「ねね、あちゃ。みいみゃ (ねえ、おかあさん。みてみて) 」「 ねね、あちゃ。ちょおらいにゃ (ねえ、おかあさん。ちょうだいな) 」「ねね、あちゃ。だっこっこゃ (ねえ、おかあさん。だっこだっこ) 」「ねね、あちゃ。ああちっちゃ (ねえ、おかあさん。だいすき) 」ワラワゴ様たちは皆そう口にいたします。 一方で左にいらっしゃるあかね色の頬のワラワゴ様は、何を御覧になっているのでしょうか。 なぜだかオモカミ様の方ではなく下の方をご覧になっています。きっと下で沢山のカラフルな何かが歩いているのが気になるのでしょう。それでもオモカミ様は何も仰せられません。 怒りも窘めもせず、ただそのワラワゴ様の存在を感じ取って優しく微笑んでおります。ワラワゴ様が御覧じていたのは一体何だったのでしょう?▼▼▼今回は柔らかい布地を張ってから描いてみました。帆布を使ったキャンバスならよく見かけますが、柄付きのキャンバスはあまり見ないはずです。パステル画の下に透けて見える柔らかい草花の柄。 それも作品のパーツとして楽しめる作品となっております。